子宮内膜用の治療や生理痛の軽減、PMS(月経前症候群)の改善などに使われている低用量ピルは、第1世代から第4世代まで4つに分けることができます。では、この世代と言うのはいったいどういう意味なのでしょうか。 世代は、開発された時期の違いだと考えてください。開発された時期が一番古いピルが第1世代、一番新しい低用量ピルが第4世代です。第1世代が1960年代、第2が1970年代、第3が1980年代に開発されたものです。 アメリカでは1960年代にピルを経口避妊薬として承認しています。最初は高用量だったため、1973年ごろから高用量ピルから低用量ピルの開発が進みました。日本でピルが承認されたのは1999年です。 高用量と言うのは、含有する卵胞ホルモンの量が50μg以上のもの、低用量ピルは30~35μgです。

2003年に第3世代を服用して血栓ができて死亡した人がいる、という報道がありました。そのため、ピルを飲むと血栓ができる、ピルは怖い薬だといった噂が広まりました。 しかし、低用量ピルを服用している人の血栓が発症する割合は0.003%です。ピルを服用していない人が血栓を発症する割合は0.001~0.002%なので、ピルを服用することで発症率は0.001%だけ上がることになります。 これを多いと思うか少ないと思うかはあなた次第ですが、死亡例は正しい使い方をしていなかったからだと言う報告や、低用量ピルを使用することができない禁忌の条件にある人だったと言う報告もあります。 多くの婦人科医の見解は、使用する前に血圧測定や喫煙数などの問診をしっかりと行い、定期的に副作用が出ていないかなどのチェックを行えば、まず心配はないと言われています。

現在は25μg未満の超低用量ピルも開発されていて、安全性はより高まりました。超低用量ピルは、ホルモンのアンバランスによるニキビや吹き出物、多毛症の治療に使われることもあります。 以前の弱点を克服して新たな物が作られていくように、低用量ピルも以前のデメリットを克服し、より効果の高いものにしようと、新しいものが次々と開発されました。しかし、新しいほど副作用が少なく効果が高い良い商品とは一概には言えません。 歴史が少ないと、判っていない副作用があるのかもしれません。長く使われている商品の方が、副作用に対応する対処法も分っていて使いやすいと言うこともあります。 それぞれの特徴や違いを考えて、婦人科医はあなたに一番合ったものを選んで処方しています。

世代別!効果の特徴とは!?

では、それぞれの違いや特徴を知っておきましょう。

第1世代
1960年代に開発されています。ノルエチステロンとい黄体ホルモンが使用されています。卵胞ホルモンの作用が弱い分、黄体ホルモン量が多めに含有されています。ピルの発祥国であるアメリカではこれが主流です。 しかし、吐き気や頭痛といった副作用が出やすい傾向があります。その代わり、ニキビや毛深くなる、太りやすいといった副作用(アンドロゲン作用)は少ないことが特徴です。マイルドなピルです。
第2世代
レボノルゲストレルという黄体ホルモンを使用しています。日本では最もポピュラーに使われているのがこの世代の低用量ピルでしょう。1970年代に開発されました。 黄体ホルモンの総量を抑えつつ、しっかりと効果があります。メリハリのある画期的な製品と言えるでしょう。しかし、毛深くなったりニキビができたり太りやすいという男性化の副作用(アンドロゲン作用)が出やすいというデメリットがあります。 このデメリットを解決するために、2相性や3相性にして2~3回に分けて段階的に黄体ホルモンが放出されるようにしています。
第3世代
アンドロゲン作用の副作用を抑えることに成功した時代です。1980年代に開発されました。 以前は第2世代よりも血栓のリスクが高いと言う噂が上がりました。2013年に血栓症による死亡例も報告されています。しかし、現在では大差はないと言われています。 また死亡例は、血栓リスクをあげる上に低用量ピルが服薬禁忌になっている喫煙者だったと言う報告もあります。
第4世代
ドロスピレノンという黄体ホルモンを使用しています。体重の変化やニキビの発生が少ないという特徴があります。卵胞ホルモンの量が30~35μgの低用量ピルよりもさらに少ない、25μg未満の超低用量です。 一番合うものを、婦人科医に処方して貰うことが大切です。