先進国である日本は世界に比べても中絶が多い国とされていますが、その理由としてはピルが浸透していないことが考えられます。 日本で初めてピルが解禁されるようになったのは1999年とされておりその当時は先進国の中でも日本は唯一ピルを禁止している国とされていたのです。 ようやく許可されるようになってもなぜそこまでピルが浸透せずに多くの女性が中絶手術という道を選ぶのかにはまたいくつかの理由が考えられるとされています。

まず、日本は性教育が不十分であることから18~25歳の女性は未成熟であり自分の人生をコントロールする思想も持つ人が少ない傾向にあります。 避妊についても相手任せになってしまいピルを服用するかどうかも相手の男性の判断を待っているために結果的に妊娠してしまい中絶手術を選んでしまうということになるとされているようです。

その他の理由としては、日本では世界でも珍しく水子地蔵という生まれる前に亡くなった胎児の魂を祭る墓がありまた古来より口減らしと言って生まれた子を下すことも頻繁に行われてきた文化も関係しています。 この文化は中絶手術を同じくビジネスとなっており、中絶によって傷ついた女性が自分や子供を慰める唯一の方法として地蔵を20万程度で購入するというビジネスが成り立っていることも背景にあるのです。

それ以外の理由としては、これだけ危険性が低くメリットが多いと言われているのにもかかわらず副作用を怖がることもピルが浸透せずに結果的に中絶手術を選んでしまう大きな理由と言えるでしょう。 喫煙者や35歳以上の女性の場合には血栓症などのリスクが高まることもあるとされていますが、基本的に普通の体質で非喫煙者であれば中絶手術を行うよりも負担がかからない方法と言えます。

そして、ピルを服用する際の費用が高いことも浸透しない理由の一つとも言えます。 ネット通販で購入すると少しリーズナブルな値段で手に入れることもできますが、一般的には婦人科などの医療機関で処方してもらうのが通常です。 病院によってそれぞれ異なりますが一か月分3000~5000円ほどかかるとされており、いくら妊娠しないからと言ってそれだけのお金を毎月避妊効果のために費やす人は非常に少ないのが現状です。 それが結果的にピルが浸透せずに日本において中絶が多い理由の最大の原因とも言えるでしょう。 つまり、日本において中絶をなくすには女性たち本人の意思だけでなくすべての根本から変えていかなければ意味がないと言えます。

他の国の中絶事情はどうなってるの?

では、実際にほかの国の中絶事情はどうなっているのか気になるところです。ピルの普及率が高く中絶がほとんどないと言っていい国はヨーロッパの中でもフランスが圧倒的とされています。 若い世代のピルの普及率は70~80%、年齢が上がるにつれてIUDや避妊手術の選択肢となるようです。

自由の国アメリカにおいては、10代のピル使用率は49%、20代前半で57%、20代後半では43%とされており中絶を選ぶ前にピルで妊娠しないように食い止めるという意識が強いと言えます。 イギリスにおいては、もちろん10代からピルの服用率が高いことから日本のように中絶を選ぶ女性は非常に少ないとされています。 しかしイギリスが変わっているのは子供ができた後男性側がパイプカットなどの避妊手術を行うポイントが女性よりも多いということです。

このように世界では若い世代からピルの普及率が高くそれが結果的に望まない妊娠をしないように予防することにもつながり女性を中絶手術から守ることにもつながることになっています。 確かに日本においてピルの普及率が低くなかなか浸透しないのはそもそも普及されたのが遅いということや思想や文化の違いということもあります。 しかし、先進国において日本のみが中絶手術が頻繁であることや世界で唯一水子地蔵があるというのは異常なことと言えます。 一人一人の問題ではなく国を挙げてまずは根本から考え方を変えて取り組んでいかなければならないところまで来ていると言えるでしょう。